ナンバンギセルは寄生植物で、ススキなどから養分を摂って生きています。
和名の由来は、昔の言葉でポルトガル人やスペイン人を「南蛮人(なんばんじん)」といい、その南蛮人が使っていた煙管(キセル)に形が似ていることから「ナンバンギセル」と付けられたようです。
このナンバンギセル、万葉集にも「思い草」として登場しています。
頭を傾けて咲く花を、人が物思いにふける様子と重ねあわせたようです。
古歌では、ススキなどに頼らないと生きていけない思い草のように恋人を慕っている気持ちが表現されています。
昔の人はロマンチストですね。
ナンバンギセルは秋の初めころまで見られます。
外で過ごしやすい今の季節、ナンバンギセルを眺めながら物思いにふけってみるのはいかがでしょうか。